
市場の多様化って言葉は、うん、よく聞くよね。一方、最近よく言われる傾向は商品・企業の一人勝ち。今後この傾向は加速するという見方が大勢のようだ。つまり、全く逆の現象が起きている。うーん、混乱する。
一体どういうことだ?つまりこういうことなんだろう。
まず、市場の多様化ということは分かりやすい。個人が選びうる商品の選択肢はかなり広がりつづけているし、購入の判断材料となる情報もいくらでも手に入るようになっている。
さて、個人が持つ時間は一日24時間と変わらない。でも選択肢は限りなく広がり続けている。そういった場合、人はどう考えるか。おそらく、自分が興味のない分野に関しては、選択に要する労力を最小限にとどめたいと思うだろう。時間という限られたリソースを自分の興味ある分野に振り向けたいと思うだろう。選択肢が広がっているのだから、興味のある分野をマニアックに追求していきたいという考え方をするだろう。
そうした場合にヒットするのが「こだわらない」商品だろうと思う。例えば、ユニクロである。あるいはiPodである。多様化の時代には、「興味のない分野に関する選択に手間はかけたくない。でも、ある程度の水準は保ちたい」という消費者が多くなるのは想像に難くない。こんな消費者には「こだわらない」商品で充分。ちなみに、「こだわらない」は「何でもいい」ではない。「こだわらない」と「何でもいい」、あるいは、「これがいい」と「これでいい」の間の絶妙な部分を狙えた商品が一人勝ちしている。そういうのが今の状況なんじゃないだろうか。
一方、一人勝ち商品以外のものは、どんどん細分化し、マニアックなものになっていくかもしれない。しかしマニアックになっていくと、「こだわらない」層からはどんどん遠い存在になっていく。そうなれば当然市場は小さくなり、存在し続けることが難しくなる。
これは仮説だが、多様化がこういった構造を持っているとしたら、とても危険なことだと思う。
多様化を促進させた大きな要因はITだろう。ITは人の選択肢を増やした。だが、生産性を高めるのもITの大きな役割であり、選択する側の人の能力を高めることにITは貢献できるはずだ。たぶんもう貢献し始めてはいるんだろうけど、ITはもっと利活用されるようにならなきゃいけないんだろうと思う。
今読むと恐ろしく読みづらくて分かりづらい文章だ
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