2010年1月20日水曜日

天下りの話


官僚組織は、事務次官をトップとするピラミッド構造だ。だからもちろん役職の数は限られている。全員が出世し続けることはできない。出世競争に敗れた人はどうするかというと、天下りを行うことになる。

これは考えてみればピラミッド構造の組織では当然起こることだけど、同じような構造を持つ一般企業には天下りという制度はない。じゃあどうしているかというと、多分ピラミッド自体を大きくすることで人員を吸収していると言えるんじゃないか。つまり、企業としての成長によってピラミッド構造を維持している。とすれば官僚組織における天下りをなくすためにするべきことと言えば、官僚組織のピラミッドを大きくすることじゃないか。

官僚組織のピラミッドを大きくする方法で俺が思いつくのは2つしかない。

①経済や人口の増進。
でも今の日本は経済成長もそんなに見込めないし(どんなに楽観的な予測でも年3%程度の成長)、そもそもよっぽど成長しない限り天下りがなくなりうるほど官僚組織は大きくならないだろうと思う。

②戦争
だけど、これは天下りよりも大きな問題を抱え込んでしまうことになり、LOVE&PEACE(ニコッ)と言うまでもなくメリットがない。

以上のように、今の組織のままピラミッドをでかくするのは難しそうだ。だとすれば新たな組織論や人事制度を語るべきだけど、天下り批判がたくさん出る割にはそういう話ってあまり聞かないよね(ということが言いたかった)。

3 件のコメント:

  1. 出世できなかった同期を、実働隊として残しておかないの?

    普通の会社は、居ますよね?
    『窓際』…って意味じゃなくてね。

    なぜ、
    辞めなきゃならんのか…
    それ自体が不思議なんだけど?

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  2. あ~↑
    『自分がシツギョウ中デアル』といった、
    ひがみ的なギモンではないですよ。

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  3. >obさん
    すみません、説明が下手でした。説明し直して
    みます。

    おっしゃる通り、日本の民間企業では出世でき
    なかった同期は「実働隊」として残っていくと
    いうことが多いと思います。
    それが可能なのは、企業として成長しているか
    らです。
    企業としての成長は、それ自体が企業の「総仕
    事量」の増加を意味します。
    「総仕事量」が増えて行くわけですから、「実
    働隊」が増えることは何ら問題ない、むしろ、
    必要なことです(もちろん、役職を持つ社員も
    増えるはずです)。

    一方、官僚組織はそうそう「総仕事量」は増え
    ません。なぜなら、官僚組織はむやみに大きく
    ならないように、法律で部署数や人数が厳格に
    決められています。なぜ決められているかとい
    うと、官僚組織の成長は、国家権力の強大化を
    意味するからです。この法律を変えるのは結構
    面倒なようです。

    また、最近は「官から民へ」というように、民
    間でできる仕事は民間に移そうという流れにな
    っています。

    あるいは、「規制緩和」という言葉もよく聞き
    ますが、これも官僚組織の仕事量の減少につな
    がります。

    このように、官僚組織は基本的には大きくなら
    ないわけですから、「総仕事量」は増えず、し
    かも、毎年定期的に新卒採用も行っているため、
    「実働隊」は現状以上は必要になりません。

    それ以前に、公務員の給与は税金で賄っていま
    すから、(ある意味)無駄な人材は雇えないと
    いうわけです。

    (このあたり、僕はド素人なので間違いを見つ
    けた方はご指摘おねがいします。あるいは、説
    明が分かりづらければまたツッコミをください)

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