2009年10月9日金曜日

CEATEC JAPAN 2009

YAZAWAとかかっこよく気取りやがって、実際カッコ良すぎて何も言えないんだけど、最近の矢沢が田中国衛に見えてきたってのはガチ。

それはどうでもいいとして、この前CEATEC JAPAN 2009(以下、シーテック)に行ってきた。

シーテックってのは2000年から毎年幕張メッセでやってる「最先端IT・エレクトロニクス総合展」。要は、いろんな企業の最先端の技術を集めた展示会やろーぜ、ってノリ。今年は例年より出展企業が少なくて、その理由は経済危機のせいってのが表向きで、っていうか実際大きな理由の一つなんだろうけど、もうひとつ理由として言われてるのが日本市場のプレゼンス低下だって。

やばいねー日本。いろんなとこで影響力の低下って言われてて、俺はあんま実感わかなかったけど、やっぱ数字で示されると理解しやすいね。っていうのも、この間白書をペラペラめくってたら日本の一人当たりGDPがイタリアより低いって。これにはさすがに慄然としたけどね。

なんつーか、大抵の先進国よりも日本の方が豊かで進んでるっていう認識は、俺らの世代だとしたら小学生時代とかにはギリギリ持っていたと思うんですけど、気付いたらあっという間。日本なんて先進国の中ではむしろ貧しい国になってるんだね。「発展なんかしなくていーじゃん」モデルとしてスローライフ(キリッ)、なんつってイタリア見習おうなんて言ってたのに、実はそのイタリアに負けてて涙目。

事実、日本人の労働時間も実はそんなに長くなくなってきてるし、バブル以前の時代とバブル崩壊後の「不況っ言っても日本は豊かじゃん」なんて言えてた時代から俺らが引きずってきているいろんな認識を転換ってか、認識と現実のズレを直しといた方がいいかもなーと、俺も最近はいろんな驚愕の事実に対して「へーっ」って思うことが多い。

何の話してたんだっけ。そうシーテック。

シーテックの展示内容に関してはね、普段から「未来」のイメージを映画やネットから浴びまくって慣れ過ぎているせいか、あんま展示内容に関しては「すげー」みたいな科学少年的トキメキは無くて、俺が行く前にイメージしていた「近未来体験型アミューズメントパーク」的な風情はなかった。あったのは科学少年的トキメキではなくて関係者的関心で、「アミューズメントパーク」ではなく単なる「展示会」に行ってきました、っていう印象。

まあシーテックはそもそもそういう場所なんだよ、とも言われるかもしれないけれど、それにしても、たぶん「IT革命」の時代の以前と比べて今の時代は、「近未来」へのときめきは少なくなっている時代だと言えるのではないだろうか。

なぜか。

要は、「IT」が登場したことによって、未来の技術の発展すべき道筋がはっきりとしてしまった。そんな感じがします。「IT」による効率化、融合、インタラクティブとか、進むべき方向は例えばグーグルとかが既に示してしまっていて、しかも結構その未来の姿を現実的にイメージすることができるでしょ。だから、2000年のシーテックと比べると、2009年のシーテックは随分と予定調和な感じなのではないかなと想像するし、たとえば20年前と比べると「近未来」ってずいぶん身近になって、ある意味でつまらなくなったものであるよなあと思う。

もしシーテックが俺らにもう一度トキメキを与えてくれるようになるとしたら、それは人工知能の技術が実用レベルで展示され始めるような時代なんじゃないかなーと思う。正直これ以上ITとかテレビの3D映像とかのすげー技術を見せつけられても、「便利だなー」「きれいだね」くらいの感想しか出てこないと思う。やっぱりトキメクのはボーカロイドとかセイサク君みたいなロボットだったりするので、来年以降のシーテックではそっちの方をもっと見たいかなーとおもう。